重大発表があります。

 リビングでそう言われたあと、町田は思いがけない言葉を聞いた。


「わたし、社会人チームの強化選手に選ばれたみたいなの」


 うれしそうに千鶴が言った。

 町田が、ぽかんと返答した。


「強化選手?」

「そうそう、ソフトボールのね」


 どうやら、ソフトボールの社会人チームの強化選手に千鶴が選ばれたとのことだった。

 千鶴は本当にうれしそうに満面の笑みを浮かべていた。

 強化選手に選ばれたのがうれしいのだろう。

 町田は彼女の笑顔を見ていると、自分のことのようにうれしくなった。


「予定されてた人が怪我で参加できなくなったっていうことで、急遽参加することになったんだ。まさか参加できるとは思ってなかったからびっくりだよ」

「そうなんだ」

「うん。それで、来週から、夏休みが終わるまでの間、合宿なの。がんばるよ〜」


 千鶴は片手をあげて、お〜と息ごんで見せた。それだけで、ラフなTシャツをおしあげる巨乳が強調された。どうにも最近、また大きくなったのではないかと思うソレに、町田は自分の目が釘付けにならないように必死だった。


「でもさあ」


 一転して千鶴が不安そうな顔をした。

 彼女の巨乳に悩まされていた町田が気を取り直して問いなおした。


「ど、どうしたの?」

「ええとね、強化合宿だからさ、これから夏休みの間、家を留守にしなくちゃいけなくてね。さすがに、町田くんだけをわたしの家に残しておくのは、さ」

「あ」


 町田はそこで彼女の言いたいことを察した。確かに、人の家に、赤の他人だけがすむわけにはいかないだろう。

 今の状況だって普通に考えれば異常なのだ。

 でも、これからどうしようか・・・・町田が思い悩んでいると、千鶴が言った。


「大丈夫! わたしに考えがあるから!」

「考え?」

「そう! あのね、女子ソフトボール部の部室って、二つあるんだよね。勝負で勝って、男子のやつを女子部のにしてるんだけど」

「う、うん」

「そこを使えばいいんだよ! 元男子ソフト部の部室は階段のぼったグラウンドのわきにあるんだけどさ、今は1年生専用の部室になってるんだよね。そこは練習が終われば誰もいないしさ。近くにはシャワーだってついてるし、ね?」

「で、でも」


 町田は不安そうに言った。


「そんなこと、許可してくれるのかな」

「大丈夫だって! わたしが今日の部活のときに、みんなにきちんと説明するからさ!」


 安心するようにと言って、千鶴が自分の胸をぽんと叩いた。

 それだけで胸が揺れる様子を見て、町田の目がそこにいってしまう。

 彼は、ばつが悪そうに言った。


「そ、それじゃあ、お願いしようかな」

「うん、それがいいよ」


 うれしそうな千鶴だった。

 こんな自分に、ここまでしてくれるなんて本当に優しい女の子だなあと町田は思った。


「だけどさあ」


 千鶴がそれまでの天真爛漫といった感じから突如、艶めかしい表情となって言った。

 とろんとした瞳を、町田に向ける。

 それだけで、町田は恐怖のあまり動けなくなった。


「明日からは、弘樹くんのこと虐められないね」

「う、あ」

「いろいろ考えていたんだけな〜。深夜に、町田くんに首輪つけて公園を散歩したり〜、お姉ちゃんがよく行くお店で弘樹くんのこと虐めたり〜」

「ひ、ひい」

「あと、これもね」


 言うなり、千鶴が町田に飛びついてきた。

 町田の顔を両手で拘束。

 そのまま大きな口をあけて、町田の唇を貪り喰った。


 じゅぱあ、じゅるジュルルル!

 ビチャジュパジュるるる!


 舌が町田の咥内で暴れ回る。

 町田は息すら満足にできない激しいディープキスの中、自分の体が快感で溶けてしまうような感じがした。


「ぷはあっ」


 息継ぎのために千鶴が口を離した。

 彼女と彼の口を唾の橋がつないでいる。

 上気した頬をした千鶴が、至近距離から町田のとろんとした表情を見つめている。


「ねえ、これから部活に行く前にさあ」


 千鶴が言った。


「少しだけ、してもいいよね」

「な、なにを」

「こういうこと」


 千鶴が町田の顔面をつかむと、そのまま自分の巨乳へと誘った。

 そのまま、勢いよく力をこめる。

 千鶴の胸のせいで、まったく息が吸えなくなってしまった町田。

 男を自分の胸で拘束しながら、千鶴が言った。


「いい声で鳴いてね♪ わたしを満足させることができたら、あとでもっとすごいキスしてあげる」


 千鶴の調教が開始される。

 それから練習時刻ぎりぎりまで、町田の悲鳴と喘ぎ声が部屋には響いた。


 こうして、千鶴と町田の共同生活は一区切りをむかえることになった。

 町田は女子ソフト部の部室で寝泊まりすることがきまった。

 しかし、それが彼にとって新たな受難の日々の始まりであることに、彼はまだ気づいていなかった。