あれはもう何年前になるのだろうか。

 俺がまだ小学生だったころ―――奈津美がいた頃だから、たぶん小学校3年生だった頃だろう。

 あの頃、俺はクラスの人気者で、スポーツでも勉強でもなんなくこなしていた。

 クラスを率先してまとめあげ、学校行事などでも中心的役割をしていたのを、今でも覚えており。

 奈津美は俺より2歳年下の女の子だった。

 家が隣同士で、しかも両親同士も仲が良かったので、俺と奈津美は物心つく前から、いつも一緒にすごしてきた。

 お泊り会なんて定期的にやっていたし、遊ぶのもいつも一緒だった。

 クラスにも友達がいっぱいいて、そいつらとも遊ぶのだが、その時はきまって、奈津美がついてきたものである。

 病弱で、体が弱かった奈津美。

 何かあるとすぐ泣いてしまうし、季節の変わり目ごとにいつも風をひいていた。

 風をひいて寝込むときは、共働きの両親にかわって、俺が奈津美の面倒を見ていたものだった。

 そんな、もはや家族同然―――妹のような存在。

 いつも俺の後についてきて、体が弱いながらも一緒に遊んだ日々。

 とある日、奈津美が俺に言った言葉は、今でも忘れられない。

 高校生になって、立場が違うものになった今となっては、その言葉は宝物のようなものだった。

 確かそう―――

 奈津美は、俺にむかって、泣きそうな顔でこう言ったのだ。



「翔ちゃんは、いつもクラスのおんなのこといっしょにいるね」

「は? なんだよ突然」

「翔ちゃんはクラスのにんきものだもん。ねえ、翔ちゃんは奈津美といるより、クラスの人たちと遊ぶほうが好きなんだよね?」


 泣きそうな奈津美の顔。

 幼い顔立ちの彼女の様子は、今でも鮮明に覚えている。


「な、奈津美なんかと一緒にいるの嫌だよね? だって、奈津美、体よわいし、すぐ風ひいちゃうし……いつも翔ちゃんに迷惑……」

「そんなわけないだろ」


 俺の言葉に、ビクっと体を震わせ、上目遣いで俺の事を見つめてくる少女。


「ほんとう?」

「ああ」

「だ、だったら……!」


 奈津美は意を決したように、


「翔ちゃん、奈津美をお嫁さんにもらってくれる?」


 突然の言葉に面食らいながらも、その真剣な表情を前にしては冗談で切り抜けるわけにはいかないだろうことを、幼い自分ながら直感したものである。

 そして、俺は……


「ああ、奈津美は俺がもらってやる。だから心配しなくていいんだぞ。ずっと一緒だ」

「翔ちゃん!」


 嬉しそうに笑った奈津美の表情。

 ヒマワリみたいに満面の笑みのその顔を見て、俺も顔がほてるのを感じたものだ。

 幼い頃の他愛ない会話。

 けっして、将来は実現しないであろう、幼少期の約束。

 俺たちはその後も変わりなく幼馴染として生活した。

 そして、あの時を迎えたのだ。

 俺が小学6年生。

 奈津美が小学4年生。

 10歳を境にして、奈津美の身長がいきなり伸び始めた。

 それと同時に、季節の変わり目ごとに毎回ひいていた風を、まったくひかなくなった。

 健康体そのもの。

 どこか溌剌として、生命力あふれる魅力的な女の子へ。

 それでも、俺たちは別段かわることなく生活していた。

 でも、胸が大きくなって、急に大人っぽくなった奈津美と一緒に風呂に入るのだけは、妙に緊張したのを覚えている。

 体は成長しても、奈津美は無邪気に俺にじゃれてくるので、色々と大変だった。



 そして、入学式である。



 中学校への入学式。

 女の子は4年生で卒業なので、自然と俺と奈津美は同級生となった。

 その頃には、完全に奈津美の身長は俺よりも高くなって、スタイルが信じられないくらいによくなったものである。

 入学式。

 そこで、俺は―――男子は、はじめて世の中の仕組みを理解するのだ。

 式が終わるとそのまま、女の子達による初めての”調教”がはじまる。

 その圧倒的な力の差と、自分達には備わっていない≪能力≫をまざまざと見せ付けられ、その後の人生を決定付けられる。

 笑いながら、男子のことを犯す少女。

 スリーパーホールドで、男子のことを何度も何度も気絶させる女の子。

 顔が変形するまでボコボコにする者や、

 大蛇のような太ももに男子を挟んで、締め付ける少女。

 ありとあらゆる手段をつかって、女の子は男子のことを虐める。

 それが調教だった。

 反抗しないように……女の子に男子が反抗しないように、虐める、犯す、その尊厳を奪って、心の底から屈服させる。

 式場はあっという間に阿鼻叫喚の地獄と化した。

 女の子の嬌声と、男たちの断末魔が響き渡って、それは本当に凄惨な光景だった。

 成長しきって大人の女性になった少女だけでなく、まだ発育が悪く幼い顔立ちをした女の子もまた、圧倒的な力で男のことを虐めていく。

 なんでも、春休みの時点で、すでに女の子たちは中学校で指導を受けていたそうだ。

 それまでも、突如として目覚めた≪能力≫の使い方などの指導口座はあったらしいのだが、そこまで本格的なものではなかったらしい。

 春休みになって初めて、女の子たちは、世の中の仕組みを教えられ、そして男子のことをどうやって調教するかの方法を指導される。

 その成果が、入学式の地獄絵図だった。

 容赦なんてものはなく、手加減なしでボコボコにされる。

 それは俺も例外ではない。

 水泳をやっていたとか、小学生まではクラスの中心だったとか、そんなことはまったく関係がなかった。

 殴られ、絞められ、蹂躙される。

 抵抗なんて無意味で、どれどころか、少しでも反抗心を見せればさらに調教はヒドくなる。

 なすすべもなく、壊されるしかない。

 それまでもっていたプライドやら男としての埃やらを、完膚なきまでに叩きのめされるしかない。



 しかも、俺に調教を行っている人物は、物心つく前からの幼馴染―――奈津美だった。



 今ではすっかり大人びた奈津美。

 しかし、どこか幼さも感じさせるその表情。

 大人っぽさと子供っぽさをもった彼女は、どこか幻想的であり、そして美しかった。

 そんな彼女に、心の底から体の隅々にかけて、万遍なく犯される、調教される。

 今までは俺の後ろについてくるだけで、泣き虫だった奈津美が、圧倒的な力をもって俺のことを虐めてくる。

 その屈辱と、やるせない思いは、今でも鮮明に覚えている。

 奈津美に何をされたのかも、その一部始終はすべて……。



「や、やめてくれ……もうやめてくれ奈津美!」

「あ、ほら暴れちゃダメだよ翔ちゃん」


 こともなげに奈津美は言う。

 真正面から、俺の胴体を大蛇のような太ももで挟み込みながら、奈津美はまったく余裕の表情で俺の苦悶に満ちた顔を見つめてくる。

 ぎゅううっ、と奈津美の太ももが俺の胴体を締め上げる。

 俺の体に馬乗りになるようにして、真正面から俺の体を挟み込んでくるので、奈津美の顔が俺からもよく見える。

 普段と変わらないその表情。

 ちょっと頼りなさげで、今にも俺に泣きついてきそうな見覚えのある表情。

 しかし、俺を絞めつけてくるのは目の前の奈津美なのである。

 彼女は、苦痛で歪む俺の表情を、ジイーっと観察しながら、


「暴れられないように、もっと力いれるね?」

「ふっぐううう!!」


 スカートから伸びる生脚が、俺の胴体に食い込む。

 ぎしぎしと、バキバキと、軋む音が響いていく。

 息なんてできず、必死の悲鳴をあげるしかない。

 目が見開いき、白目をむきかける。

 必死にその太ももから逃れようと暴れるのだが、まったくビクともしない。

 柔らかくて温かい奈津美の生足。

 そこに挟み込まれ、埋もれるようにして絞められる。

 完全に自由を奪われた俺にできることは、悲鳴をあげることだけなのだが、


「ヒッギイイ!! ひゃめ、ひゃめてええ!!」

「……うるさい」

「ッギャああ!!」


 いきなり、奈津美は俺の顔面を殴りつけた。

 馬乗りにされ、胴体を太ももで締め付けられているので、避けようがなかった。

 バギっという音が響いて、顔全体に激痛がはしった。


「ひ、ひいい」

「翔ちゃん。悲鳴は我慢して。そういうのが好きな女の子もいるらしいけど、あんまりうるさいとやかましいだけだから……もっとヒドいことされちゃうよ」

「な、奈津美……」

「でも安心してね。私が翔ちゃんのこと、一人前の男の子にしてあげる。とりあえず、これから悲鳴をあげたら、殴るからね。大丈夫、翔ちゃんならできるよ」


 じゃあ行くよ、という声。

 それとともに、俺の胴体にからみついている太ももが力をあげた。

 掛け値なしに潰されてる……

 骨が……バキバキって……筋肉がブチブチと引き千切られて……潰されて……


「ひっぎゃあああ!!」

「……一発目」


 ボッグウウン!!


「ひいいいい!!」

「二発目だね」


 バッギいい!!


 悲鳴をあげるごとに、奈津美から殴られる。

 絞めつけられながら、悲鳴をあげればさらに奈津美の拳がおそってくる。

 それは豪快な殴り方だった。

 素人ではない、腰のはいった豪快な殴り方。

 馬乗りにされているので、マウンドポジションから、恐ろしい一撃が上からくる。

 それを奈津美は、淡々と行うのだった。

 周りの女の子とは違い、俺のことを虐めて楽しいとは思っていないらしい。

 まるで義務をはたそうとするというか……仕方なくやっているという具合。

 俺は泣きじゃくり、鼻水をたらし、鼻血を撒き散らしながら、必死に抵抗した。

 無駄だと分かっていても暴れて、なんとかこの拘束から逃れようと努力する。

 しかし、本当に無駄だった。

 奈津美の太ももはビクともせず、何度も何度も絞めつけられ、殴られていく……。


「……分かっていたことだけど、本当に男の子って弱いんだね」


 と。

 奈津美は調教を継続しながら言った。


「私、いま、全然力いれてないんだよ? それなのに、翔ちゃんはまったく抵抗できないよね」


 ギュウウウウっ。

 バギイ! ベギ!


「ヒッギャア!! やめ、やめてええ!!」


 バギバギ!!

 ボッグウン!!


「昔は、翔ちゃんのほうが私より力強かったのにね。翔ちゃんはいつも私の憧れだったんだよ。それは今も変わってないけど……」

「ヒャがあああ!! ゆ、ゆるしてええ!!」


 殴る殴る殴る。

 顔が変形してしまっても、奈津美は殴るのをやめない。


「男の子は女の子に従わないといけないの。ちゃんとできるように、私が翔ちゃんのこと調教してあげるから……うん、本当はこんなことしたくないけど、これは翔ちゃんのためなんだからね」


 ベッギイイイッ!!

 バギベギ!!


「最初が肝心だから、今日は徹底的にやるよ?」


 奈津美の初めての調教が続く。

 
(続く)
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