「あっぎゃああああッッ!!」

「えへへへ、苦しい?」


 早百合はいきなり俺の胴に脚を巻きつけると、ぎゅうう、と力をこめてきた。

 さきほどまではこれに加えて腕も俺の体に巻きついていたのであるが、今は脚だけで俺の体を潰しにかかってくる。

 さきほどまでの圧迫は、早百合の大きな体とあいまって、どこか窮屈そうで早百合は思うように力を発揮できていなかったようだったのだが、今回のは脚だけでの攻めなので窮屈という感じはない。

 早百合は思う存分力をこめることができるようで、俺の体には形容のつかない激痛が響いている。

 後ろから妹の脚に潰されていく兄。

 まったく抗うことなどできず、早百合のなすがままにされる。


「やめてえええええええ!! やめてーーー、早百合ーーーー!!」

「あ、また『様』が抜けたよお兄ちゃん。これはお仕置きだね」

「い、いやああああああああああ!!」


 俺の叫び声など意にも介さず、早百合は俺のことを潰し続けたままで、ごろりと横に寝転ぶ。

 結果として俺の体も、早百合の脚にはさまれながら床に倒されることになった。


「こっちのほうが力いれやすいんだよね〜、ほら」

「むうううううううううう!!」


 早百合の脚に一筋の筋肉が浮かび上がるかと思うと、まるでプレス機か何かに挟まれているのではないかと思うほどの衝撃を送り込んでくる。

 体からはメキメキという嫌な音が聞こえてくるし、あまりの圧迫に息ができなくなっている。

 俺は妹に命乞いをしようにも声もだせず、ただただ妹の遊びに付き合うことしかできなかった。


「あはははは、すごいすごい。お兄ちゃんの顔とってもいい顔になってるよ。涎まで垂らして涙で顔がぐじょぐじょで……ふふふ、やっぱりお兄ちゃんで遊ぶのはテレビなんか見るよりよっぽど面白いね」

「ぎぐえあああああッッ!! ひゃはあああッッ!!」


 声にならない悲鳴をあげ続ける。

 早百合はリラックスしたように床に横になっていて、右ひじをついてそれで頭を支えている。

 その寝そべった妹の、成熟した大人の女性の脚に、俺は無残にも挟まれ続けるだけ。

 年齢らしからぬ、色気たっぷりなその脚線美。

 女性の柔らかそうな筋肉がその脚には浮かんでおり、とんでもない力がこめられていた。

 体格が俺よりも一回り大きい早百合の脚に挟まれていると、なんだか自分が蜘蛛の巣に捕まった虫のように思えてくる。

 どんなに俺が暴れても、早百合は顔色一つ変えないで、俺の体を絞め続けていく。

 というか俺が暴れても早百合にはまったく問題になっていない様子だった。

 余裕というよりは、お兄ちゃんはこんなに暴れて何がしたいんだろう、と面白いものを観察するように嬉しそうに俺のことをみつめてくる。


 早百合の脚は初等部とは思えないほど大人っぽく、ムチムチとした感触が伝わってくるのだが、しかしその感触を堪能するまもなく俺は潰されていく。

 ぎゅううううううう、という早百合の脚が俺の体に圧力を加える音と、メキメキ、という俺の体が内部から壊れていく音があたりに鳴り響く。


 頭が真っ白になり、あまりの激痛に意識が飛びそうになる。

 死に物狂いでその拘束を解こうとしても、そのすべての努力は早百合によって無効化されてしまう。

 大学生の俺が、自分の妹に手も足もでない。

 そんな現実に涙がでるほどに屈辱を感じるのだが、しかしそんな無駄な感情よりも今は早百合に許しを乞うことが先決だった。

 えへへへ、と笑いながら俺のことを挟みつけてくる早百合は、楽しそうに俺のことを観察し続けている。

 ぎゅううううう、という万力で俺のことを潰しに来る早百合は、まだまだ余裕があるらしくまったく疲れている様子が見れない。



「がはははああ!! ゆるひてえええええええ!!」


 心底、この行為が面白いという表情をしている早百合。

 俺はその無邪気に微笑んでいる妹に対して、精一杯の哀願をむけていた。

 叫ぶ声は早百合の両足によって言葉としての意味を持たない。

 それでも俺は、許してもらおうと、必死に早百合に向けて命乞いを続けていた。


 本当にこのままでは死んでしまう。

 早百合は俺のことを殺すつもりはなくても、あいつは自分の力がどんなものだか分かっていない。

 早百合にとってはただ遊んでいる行為だったとしても、俺にとっては命の危険を生じさせる危険な行為だ。

 妹に遊ばれながら殺されるなんて本当に冗談ではない。


 俺は恐怖と激痛に襲われながら、早百合に許しを哀願し続ける。


 勘弁してください。許してください。許してください。お願いしますお願いしますお願いします。


「ギャギイイイっっ!! ゆるひってえええええええ!! さゆひ様あああああ!!」

「ふふふふ。あ〜、面白かった」


 激痛がやむ。

 それとともに早百合の脚が俺の体から離れていくのを感じた。


 た、助かった……本当に死ぬかと……。


 息も絶え絶え。

 涙と鼻水と涎で汚く汚れた顔で、俺は安堵感に浸る。

 殺されなくてすんだ。早百合に……自分の妹に殺されなくて……。


「はい、お兄ちゃん。立ってね〜」

「うぐ」


 早百合が俺の腕を片手で掴むと、そのまま強引に俺のことを立ち上がらせる。

 右腕一本で、俺の両腕を掴み、軽々と持ち上げる。

 俺の体はぐったりとして力が入らなかったので、半ば早百合の腕に宙吊りにされる形になる。

 ぐったりとした俺を、片手一本で支える早百合。

 その目に純粋に輝いていて、なんだか俺のことを虐めているみたいに楽しそう……って、まさか。


「えへへへ、今度はね〜、お兄ちゃん。これまでとはちょっと違う遊びにしようと思うんだ」

「や、やめてえええええええ!!」


 叫ぶ。

 それはもうあらん限りの力をもって早百合に制止を呼びかける。

 しかし早百合が俺の言葉に耳を聞くはずなどなくて、


「学校でね。担任の先生にやってあげたらとっても喜んでくれたの。お兄ちゃんも喜んでくれると嬉しいな☆」


 早百合は俺の恐怖などお構いなしに、俺の背後へと回りこんでくる。

 右腕は尚も俺の両腕を掴んだままで、拘束はとかれていない。

 そして早百合は、おもむろに俺のズボンの中に残った左手をいれてきて


「えへへへ、イカせてあげるね。お兄ちゃん」



(続く)