放課後の教室は地獄にそまっていた。

 授業が終わり、ほとんどの生徒が帰宅した校舎内。

 そこにあって、1クラスだけ異彩を放った教室があった。

 今だに、クラス全員が教室に残っている。

 彼女たちは遊びに夢中だった。

 この頃、はやりの遊び―――それは、男子イジメだった。


「あははは、すご〜い、佐藤君の目、裏返っちゃった〜」


 哀れな男を後ろから羽交い絞めにして、スリーパーホールドをかけている女子。


「山口君の顔、わたしの太腿の中にすっぽり隠れちゃったね。ちょっとづつ力こめていくからね?」


 男の顔面を股の間に挟みながら屹立し、そのまま男の頭部を潰しにかかる女の子。


「・・・・・・・・・・・・情けない」


 目を吊り上げながら、無言で、淡々と男のことを蹴り続けるおさげの少女。



 教室には、発育のいい女子たちが、男子たちを次々にイジメにかかっていた。

 男の悲鳴を楽しみ、その弱さを軽蔑して、自分の優越感を満足させていく少女たち。

 普段は教室の片隅で本を読んでいる少女も、真面目な委員長として評判のいい少女も、全員例外もなく、男子イジメを楽しんでいた。

 教室中に、女子の嬌声と、男子の悲鳴が響いていた。

 ついこの前まで、対等なクラスメイトとして接していた女の子たちから受ける拷問、屈辱の数々。

 男子たちは、休み時間は言うに及ばず、授業中であっても、女子からのイジメに合い続けているのだ。

 授業中、椅子の代わりにさせられる男子や、背後から永遠と首を絞められる者、はたまた全裸で剥かれたうえで教壇の上に立たされる者など、そのイジメは凄惨を極めていた。

 そんな日常的なイジメが許容されるのは、ひとえにそのイジメの対象に、教師が含まれていることにあった。

 そのクラスの担任、笹倉。

 彼もまた、放課後の教室で、熾烈な拷問にあっていた。


「ほおら、先生。井上君のほうが頑張ってるよ? このままじゃ、先生負けちゃうよ」


 教室の前方―――教壇の上に座っている少女が口を開いた。

 発育のいいクラスの女子の中でも一線を画するような長身を有した少女。

 彼女こそ、男子イジメの元凶となった人物―――小百合だった。

 小百合は、教卓の上に座り、その長くて妖艶な脚を前に投げ出していた。

 二つのスラリと伸びた脚。その足元には二人の男が跪いて座っていた。

 担任教師笹倉と、男子のリーダー的存在だった井上だ。

 彼らは、教卓の上に座った小百合を仰ぎ見るかのように、地べたに跪いて、さきほどからその行為に明け暮れていた。

 小百合の足を舐めているのだ。

 舌をだし、万遍なく足裏と足の甲を舐め上げていく。

 小百合の足には上履きもソックスも履かれておらず、生身の状況だ。

 男二人は、その生足にむかって、ペロペロと舌を這わしているのだった。


「ジュバア!・・・・・・じゅるるる・・・ぺろぺろ」

「じゅるうッ・・・・・・ジュジュ、ジュバア!」


 笹倉が左脚、井上が右脚をそれぞれ担当していた。

 二人からはどこか嬉しそうな様子が見て取れた。

 少女の足を舐めながらも、そこに快楽を感じているのだ。

 それまで、小百合の調教を受けてきた二人だからこその感情だった。

 教え子・・・・・・対等なはずの同級生…・・・その女の子の足を舐めながらも、二人は恍惚とした表情を浮かべるだけだった。


「おっ、先生盛り返してきたね〜。ぺろぺろ舌動かして、やらしいんだ〜」


 そんな二人の滑稽な様子を見下ろしながら、小百合が言った。

 彼女は両手を後ろについて上半身を少し後ろに倒しながら、リラックスした様子で足を舐めさせ続けていた。

 足に伝わってくる舌の感触がくすぐったく、さらには自分の足を喜んで舐めている男たちの姿が滑稽で、小百合は今にも爆笑しそうだった。


「約束どおり、小百合のこと満足させてくれたほうにご褒美あげるからね。もっと頑張らなくちゃダメだよ〜」


 その言葉を聞いた男二人は、さらなる苛烈さをもって小百合の足を舐め始めた。

 クスっと笑みをこぼす小百合。

 彼女は、必死で自分の足を舐めていく男二人から視線をはずすと、おもむろに顔をあげてみた。

 そこには、女子たちが男子を制圧している光景が見て取れる。

 皆が皆楽しそうに、貧弱な男子たちを虐めている。

 小百合自身としては嬉しい限りだった。

 体力的にまさっている女子が、なぜ男子に威張られなければならないのか、ずっと不満だったからだ。

 顔面騎乗で座布団にされたり、首を絞められ顔を真っ赤にしたり、ふくよかな胸の中に埋もれて窒息しそうになっている男子の姿を見て、小百合は満ち足りた思いを感じたものだった。




「はい、そこまででいいよ」


 突然小百合が言い、そのまま足を上にあげた。

 おあずけをくった犬のような表情を浮かべる男たちを、教卓の上から見下ろすと、小百合は「えへへ」と笑顔になって言った。


「うん、今日は先生にご褒美をあげちゃいます」

「あ、ありがとうございます!」


 教え子に敬語で答えた男子教諭。

 それとは対照的に、男子のリーダー的存在だった井上はくやしそうに顔をしかめた。

 小百合は笑顔のまま教卓の上から降りると、そのまま教師の体を抱き寄せ、そのまま乱暴に服を脱がしていった。

 少女が、一回りも年が違うの男の服を、強引に脱がしていく。

 それに、教師はされるがままになった。

 彼の胸の中には、幸福感しかなかったのだ。


「それじゃあ、いくよ〜」


 小百合は丸裸にした教師を地面に仰向けに横たわらせた。

 そして、その両足を両手でつかみ、広げる。

 そのまま小百合は、自分の右脚を男の股間にあてがうと・・・・・・


「電気アンマ!」

「ひっぎいいいいい!」


 勢いよく、右脚を振動させ始めた。

 スラっと伸びたカモシカのような脚が、細かく振動し、男の股間に襲い掛かる。

 その動きは苛烈で、男の一物が壊れてしまうのではないかと思われるほどだった。


「ほ〜らほら、先生、嬉しい?」

「ひいいい! ひいいいい!」


 激痛が走る中、教師はそれでも快楽を感じていた。

 小百合の足技は、男に激痛を与えながらも、しっかりと気持ちのいい部分を刺激しているのだ。

 男の顔には、激痛と快楽に歪み、だらしなく弛緩していた。



「だんだん、力が増していきま〜す」

「ひぎいいい! やみゃ、ひゃああ!」

「え? なに先生、やめてほしいの?」

「やああ! やみゃないでッギイイイ! 痛いでもぎゃあ!」

「ほら、何言ってるのか分からないよ。どんどんいっちゃうよ〜」



 男の両足をしっかり掴み、脇の下に固定しながら、小百合はさらに右脚に力をこめた。

 男の体格と小百合の体格は大人と子供の差である。

 アメフトで鍛えた男の体とはいっても、水泳で鍛え将来有望な小百合の体と比べてしまえば貧弱なものにすぎなかった。

 そんな体格差をいかして、脱出不可能な電気アンマを繰り出しているのだ。

 男教師はもう戦々恐々で、さらには股間に伝わってくる快楽で、もはや人としての言葉を忘れ、小百合からの刺激に身を任せるしかできなくなっていた。



 ドス! ドスス! ドスドスドス!

 ブッジイ! ドス! ドドドド!

 ドスドス! ドド! ジュジジジ!!


「ヒッギイイ! やぎゃああ!」

「あぎゃが! ひゃあああ! ヒッギイイ!」

「やみゃ、ギギギ! ひいいいいいいいッ!!」


 男は悲鳴をあげ、そして限界が訪れた。

 唐突。

 男の股間から、強制的に搾り出されるように、白い液体が噴出した。



 どっぴゅうううう! ドビュ! どびゅびゅ!



「うわっ、先生もうシャセイしちゃったの? 相変わらず早すぎだよ」


 小百合が呆れたようにいい、電気アンマを終了した。

 そして、ぐったりと地面に横たわり、アヘアヘと快楽に身悶えている教師に向かって、白い液体がこべりついた右脚を差し出した。


「ほら、先生、はやく綺麗にしなよ。匂いがなくなるほど、ちゃんと舐めて」

「は、はい」


 ささっと立ち上がり、すぐさま小百合の足元に跪く。

 そして、仁王立ちのまま、腰に手をあてている小百合の足を舐め始めた。

 それはもう土下座と同じだった。

 頭を下げ、地面を踏みしめている小百合の右脚を舐めていく。

 自分の精液が付着してしまった小百合の右脚を丹念に舐めていく。


「ジュッパアア!! じゅるじゅるう!」

「・・・・・・・・・・・・」


 教え子の前に跪き、その足を舐める男教師。

 その教師を見下ろしながら、悠然と佇む小百合。

 そのクラスにとっての地獄は、まだ始まったばかりだった。


(おわり)