シン、と静まり返った図書室。

 辺りに人の気配はなく、いつものように崎園高校の図書室は、静寂に満ちている。

 誰もいない放課後の図書室。

 学校の中で、秘め事を行うならば、ここは絶好のシチュエーションだ。

 そして、そんな機会を見逃すはずもない俺の彼女は、いつものようにこの図書室で、俺の身体を虐め続けていた。


「・・・・気持ちい? 祐一くん」


 目の前、そこには、美しい少女がいた。

 身長は150pあるかないかという小柄な体格で、校則通りのブレザー姿。スカートの丈も膝下3pと、成績優秀の優等生として恥ずかしくない着こなしをしている。

 真面目で、普段は大人しく、優しげな女の子。

 入っている部活は文芸部で、委員会も図書委員に入っているというように、睦美は典型的な文系の女の子だ。

 黒髪を腰のあたりまで伸ばしており、学校に来るときは、それを三つ編みにしている。

 その漆を塗ったような黒髪は、彼女の真っ白な陶器のような肌とコントラストを描いており、誰が見ても魅力的だった。

 小柄な体躯―――しかし幼女体型というわけでもなく、彼女の胸の部分は大きく膨らんでいる。

 その体格に似合わないほどに巨大なバストは、夏用の制服であるブレザーを突き破らんがごとく隆起している。

 その豊満な肉体と、童顔じみたつぶらな瞳が蠱惑的な印象を与え、学園の中に彼女の隠れたファンがいるとの噂も頷ける話しだった。

 神宮寺睦美。

 3ヶ月前から付き合っている、俺の彼女。

 その彼女が、人の気配のない放課後の図書室で、ニコニコと楽しそうに笑顔を浮かべている。

 ―――俺の乳首を、指先でコロコロと転がしながら・・・・


「・・・・ねえ、どうなのかな祐一くん・・・・気持ちいかな?」


 言いながら睦美は、さらに俺の乳首を虐めてくる。

 Yシャツの上から、人差し指でカリカリと、俺の乳首を刺激する。

 その指の動きは的確で、睦美の人差し指が乳首をかすめるたびに、身体全体に、ジーン、という快感が走った。

 ふにゃあ、と力が抜けるのを必死に耐えながら、俺はこちちらを上目遣いで見つめてくる睦美を、トロンとした瞳で見つめ返す。

 カリカリと人差し指だけで、焦らすように乳首を刺激してくる睦美。その表情は、快感に酔う俺の反応を逐一観察するような様子だった。

 童顔の相貌に、俺のことを虐めて楽しんでいる様子が容易に見て取れる。

 付き合い始めたころには、予想もしていなかったこの変わり様に、俺は素直に驚く。

 あの無口で、人付き合いもしないで、いつも教室で一人本を読んでいた少女―――付き合い始めてからもウブな様子がとても可愛らしかったあの少女が、ここまで変わってしまうとは・・・・

 鼻歌でも歌いそうな様子で、俺の乳首を虐めてくる睦美。

 その可愛い彼女に、一方的に責められながら、俺は男としてのプライドがひどく傷ついていくのを感じていた。


「・・・・どうしちゃったの祐一くん、さっきから黙っちゃって・・・・ひょっとして、我慢なんかしてるの? いつもは、『睦美〜、睦美〜』って、大声で喘いでるのに・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・ふーん、そういう態度とるんだ・・・・なら、私にも考えがあるよ?」


 言うなり睦美は、両手を使い、人差し指と親指で、俺の両乳首をつまんだ。

 爪と爪で乳首を挟み込み、そのまま俺の顔を上目遣いで見つめてくる。

 俺は、睦美のやろうとしていることを感じ取り、なんとかその指を放そうとするのだが―――


 ―――ギリイイイィィッッ!!


「ひゃあああいいひいいい!!」


 ギリギリと、乳首をつねってくる睦美。

 そのあまりの痛さに、俺は呆気なく悲鳴をあげてしまった。女の子のような悲鳴をあげ、抗うことができずに涙がでてくる。

 そんな俺の顔を楽しそうに見つめながら、睦美は尚も乳首をつねることをやめない。

 それどころか、人差し指と親指の爪で俺の乳首を、ギリイ!! とばかりにつねりながら、それを上下左右に引っ張ってくる。

 痛がる俺を、楽しそうに見つめながら、男の身体を玩具にする睦美・・・・


「ひゃひいい!! やめてくれ睦美!! 痛いぃぃいぃいい!!」

「・・・・痛いのは当然でしょ? 痛くしてるんだから・・・・・・それにしても、いい声で鳴くんだね祐一くん。快感で悶えるときの声もいいけど、私は祐一くんの、痛みに必死に耐えてるときの悲鳴も大好きだよ?」

「やめてくれええ!! 睦美ぃぃッッ!! 許してえええええ!!」

「・・・・こうすると、もっとすごいよね?」


 俺の哀願を無視して、睦美は、人差し指と親指をキリキリと動かしてきた。

 一本槍だった痛みが、細かく振動する指の動きによって、連続的に送り込まれてくる。

 指すような痛みが、さらに増してくる。俺はここが学校の図書館であることを忘れて、心からの悲鳴をあげてしまった。


「ひゃぎいいいぃいい!! とれちゃううぅぅぅ!! 乳首とれちゃうよおお!!」

「・・・・ふふふ、こうすると祐一くんのおっぱいは、一番痛いんだよね。ほーら、キリキリキリって、私の指が動くよー。涙流すくらいに痛いんだよね? もっともっと、痛い目にあってみる?」

「やだああああ!! 睦美もうやめてええぇ!! 許してええええ!!」

「・・・・・・」 


 学園でも有数の優等生で、大人しそうな相貌をした睦美が、俺のことを虐めてくる

 キリキリと俺の乳首をつねり、痛みを与え続けながら、睦美は俺の悲鳴を堪能し、涙に濡れ眉の下がった俺の顔を楽しそうに見つめてくる。

 Hのときに、常に主導権を睦美に握られている俺は、ただ目の前の大人しそうな文系の女の子が、満足するのを待つしかなかった。


「・・・・ふふふ、じゃあ、この辺でやめてあげるよ・・・・でも、私に逆らったら、またヤるからね? 今度は、もっともっと痛く・・・・」

「ひ、ひいいい!!」

「・・・・いい声・・・・・・ご褒美に、いっぱい気持ちよくしてあげるよ」


 教室では見せることのない満面の笑みで微笑みながら、睦美は俺の乳首から手を放す。

 そして尚も上目遣いのまま、睦美は俺の乳首の周りをサワサワと撫でてくる。

 Yシャツの上から、ぴっちりと張りつめた乳首には触ることなく、そのまわりをイヤらしい手つきで撫でてくる。

 ピリピリと痛む乳首の周りを優しく刺激され、さきほどまでの痛みとの対比で、頭がボーとしてしまうほどの快感がほとばしる。

 
「ひゃあ・・・・あ・・ン・・・はあ〜・・・・んんッ!!」

「・・・・そうそう、祐一くんは、そうやって鳴いてくれてたほうがとっても素敵だよ? 素直な男の子にはいっぱいご褒美あげるね・・・・」


 言うなり、柔らかなタッチで、睦美は俺の乳首に再度快感を送る。

 しかも今度は人差し指だけではなく5本の指すべてを使った責めで、睦美の白くて長い指が、蜘蛛の脚のように俺の胸を這い回った。


「ひゃああぐう!! それ、刺激強すぎ・・・・ッッ!!」


 左胸の乳首も右胸の乳首も、それぞれ睦美の5本の指で蹂躙される。

 けっして引っ掻くというわけではなく、優しくサワサワと這い回っていく睦美の白い指。

 ときには指の腹全体で乳首で嬲り、ときには滑らかな爪で愛撫する。

 睦美の10本の指が這い回るたび、俺の両乳首からは、身体の奥底からわき上がるような快感がほとばしる。

 どこをどのように弄れば俺が一番よがるのかを知り尽くしている睦美は、絶妙の指遣いで、俺を理性の消失した世界へと誘っていった。


「・・・・ふふふ、祐一くんの目、トロンとしてきっちゃったね? 口も半開きになってるし・・・・まだまだこれからなのに、これじゃあ先が思いやられるよ」

「ひゅぐうん・・・・乳首気持ちいいい!! ひゃあ・・・・あ・・・・んんんッッッ!!」

「・・・・ほらほら、もっと気持ちよくなりたいなら、背筋をピンと張って、乳首をもっと前に突きださなきゃダメだよ?・・・・ビンビンに勃起した乳首が、Yシャツの上からも分かるくらいにね」

「・・・・こ、こうか?」


 言われるがまま、さらなる快感を求めて、俺は胸を前に突き出す。

 途端、俺の乳首はYシャツの上からも観察できるくらいに形を表し、突起と小さな乳輪がYシャツの上に現れることになった。


「・・・・そう・・・・偉いよ祐一くん。じゃあこの乳首、いっぱい虐めてあげるね?」

「ひゃあああああ!!」


 胸を責められ続け、快感を覚えさせられた少女のような悲鳴をあげる。

 睦美は、その悲鳴を堪能し、嗜虐的な表情を浮かべると、よりいっそう俺の胸に指を這わせてきた。

 カリカリと、睦美の長くて白い5本の指が、俺の乳首を引っ掻いていく。

 ビクンビクンと痙攣する快感というわけではないが、静かに胸のうちにわき上がる悦びが身体全体を包み込む。

 その快楽を、睦美は、際限なく俺に与え続けていく。

 快感で麻痺する寸前で乳首本体への刺激をやめ、突起には触れずに、円を描くようにして乳輪だけをマッサージする。

 乳首の突起の周りを、ぐるぐると睦美の人差し指が回る。

 ときどき、不意をつくようにして突起を引っ掻くのであるが、すぐに睦美は乳輪だけを弄るのに戻ってしまう。

 それを睦美はワザとやっているのだろう。

 切なげに細められた俺の目線を、上目遣いで見つめる睦美は、不意をうって乳首を刺激し、ビクンと痙攣する俺の身体を面白そうに観察していた。

 睦美の手にかかって、俺の身体は簡単に焦らされていく。

 快感に麻痺した乳首の突起は、すぐにでもヒクヒクと震えるかのようで、はやく虐めて下さいと自己主張しているかのようだ。

 そして、丁度よく出来上がったところを見逃さずに、睦美は乳首の突起をイジメ始める。

 その瞬間の気持ちよさといったら、自分で乳首オナニーをするのとはまったく比べ物にならない。

 睦美に乳首を開発されてからというもの、俺はすっかり、睦美にされる乳首責めの虜になってしまっていた。


「・・・・ふふふ、今の祐一くん、とっても可愛いよ? ・・・・・・いつまでもずーと、こうして祐一くんの乳首をイジっていたいけれど・・・・」


 放課後の図書室。

 鼻孔をつく本の匂いを感じながら、睦美の乳首責めに目をトロンとさせて感じ入るだけの哀れな男・・・・。

 その情けない俺の姿を、睦美はどこか哀しそうな表情で見つめてくる。

 どこからどうみても大人しそうな文芸少女である睦美は、残念そうな視線で・・・・


「―――でも、今はもう終わりみたいだね?」


 睦美が俺の乳首から手を放すのと、ギイ、という図書室のドアが開く音がしたのは、まったくの同時だった。

 女の勘をもって来客を察知していたのか、図書室に人が入ってきた瞬間に、睦美は俺に対する乳首責めをやめた。

 その唐突さに、ガクガクと震えっぱなしだった俺の膝はついに限界を迎え、ドスンと地面に座り込んでしまう。

 ハアハア、と、今の今まで犯されていたような荒い息をあがる俺と、今まで静かに本でも読んでいたかのように落ち着いた睦美の姿。

 基本的な筋力などの体力であるならば、男の俺のほうが圧倒しているのだが、しかし今のような、Hの際の体力などは、圧倒的に睦美のほうが上だった。

 どんなに俺のことを責めても、騎乗位の体位で俺のことを犯してきても、睦美が息を荒げるということはない。

 性欲が底なしというか、女版の絶倫というか・・・・この大人しそうな風貌からは考えられないような体力を、睦美は持っていた。


『すみませーん、図書委員の方、いませんかー』

「・・・・はい、今行きます」


 遠くから発せられた言葉に、睦美はすっかりと普段通りの彼女になって、図書室のカウンターのほうへと行ってしまう。

 嗜虐的な表情はナリをひそめ、お淑やかで大人しい文系少女に早変わりする。

 まるで、さきほどまで俺のことを虐めてきた睦美とはまったくの別人。

 睦美は、そのまま、俺の方を一瞥することなく、目の前から姿を消してしまった。

 図書室の奥―――薄暗いそこで、人りぼっちにされる俺。

 今だに睦美に責められた乳首からは快感がはしり、俺の口からは「ハア、ハア」と荒い喘ぎ声が漏れてくる。

 静かな図書館に、荒い声をだしてぐったりと疲れ切っている・・・・犯された男。

 途端、妙に心細い感じが、俺の胸の中に去来した。

 睦美に見放されたような心細さで、俺は自然と下を向いて俯いてしまう。まるで、母親に置き去りにされた幼稚園児。

 少しだけ冷たくされたくらいで、ここまで落ち込んでしまうとは、我ながら睦美に依存してきっているなと、そう思う。

 付き合いはじめたころは、俺のほうが主導権を握って、睦美のことを男らしくリードしてきたというのに・・・・

 セックスも俺が教え、震える睦美を優しく導いてやった頃が確かにあった。

 それが今では、大人しめの文系少女に、完全に主導権を握られてしまっている。

 睦美がいなくなっただけで感じる切なさ・・・・

 睦美・・・・

 ああ、睦美・・・・


「・・・・祐一くん」


 落ち込んで俯いている最中、唐突に、耳元で睦美の声がした。

 俺は条件反射で顔をあげる。

 そして、しゃがみ込んで俺の顔を覗き込んでいた睦美のことを、まるで女神でも見るかのような崇拝しきった目線で見つめてしまった。

 睦美は、そんな俺のことをニッコリと笑顔で見つめながら、


「・・・・ちょっと私、図書委員の仕事してくるから、下校時刻まで待っててね? 一緒に帰ろうね」

「あ、ああ!!」

「・・・・・・・明日は日曜日で学校休みだもんね? 今日も私の家で、いっぱいヤろうね?」


 鼻先で、ニッコリと笑いながら宣言してくる睦美。

 その言葉に、俺は男のプライドなどどこかに捨てて、大きく頷いた。


「・・・・ふふふ、じゃあ待っててね? 今日は一晩中、祐一くんのこと犯してあげるから」


 慈悲深い女神のような微笑み。

 その表情のままで、睦美は立ち上がり、俺に手を振ってくる。

 俺は全身を包み込んでくる幸福感を噛みしめながら、睦美の姿に目が釘付けになってしまっていた。


(続く)